人事とごたごたした結果、新卒から12年間働いた会社を辞めることになった話 その1
はじめに
新卒で入社して、12年間働いてたんですけど、なんか会社とごたごたして辞めることになりました。
極度のめんどくさがりゆえに、なんとかレールを外れないよう生きて来た私にとってかなりレアな出来事であり、せっかくなのでここに記録しておこうと思います。
暇な人は読んでくれたら嬉しいな。
会社とお仕事について
会社はシステム会社です。色々な会社さんが本業で力を発揮するためにシステムを入れるお手伝いをします。
この業界では珍しく、創業60年くらいの老舗です。従業員は3000人以上。私が入社した時は東証一部上場だったけど、途中で某会社の完全子会社になって上場ではなくなりました。
まあそのくらい手堅くて、プラチナくるみんマークまで取得している会社なんです。
その会社で私はSEとして働いていました。
優秀だったかな?活躍できていたかな?よく分かりません。
ただ、まあちゃんとプロジェクトはおさめていましたし、昇給のタイミングも順調だったので、及第点は取れていたのではないかなと思います。
入社12年目というとまさに中堅。新卒の時はお互い頼りなかった同期達も、みんなすっかり貫禄が付いて頼もしく、多分私も多少は貫禄が付いてたのではないでしょうか。
そんな中堅社員に起こった出来事です。
事の発端
どうやら私はフレックス制度を使い過ぎてしまったようです。
私はもともと、朝早く起きることと、間に合うように準備して決まった時間に家を出ること、そして満員電車に耐えることがとても苦手でした。新人の頃から苦手で、ずっと苦手なままでした。なんで毎朝会社に行かないといけないんだろう。会社、爆発すればいいのに。
一応会社にはフレックス制度があり、9:00~14:00がコアタイムとして定められていました。ちなみに定時は8:40です。早い!
僅か20分の猶予ですが、私には大事な20分です。毎朝むりやり起きて、急いで支度をして、ダッシュして、なんとか9:00に間に合っていました。しかしそれをよく思っていない上長にはかなり頻繁に叱られていました。
「社会人にとって、信用は最も大切なものだ。そしてその信用とは、約束を守ること、時間を守ることで培われる。定時に来ないお前は信用を失っている。そもそもお前は自分のことしか考えない」
……なんか余計な人格否定まで受けていたような気もしますが、その上長も私を思って叱ってくれていたらしいです。しかし叱られたくらいで定時に来れるようになったら苦労しません。こちらは毎朝必死で起きてダッシュしての成果なわけです。
しかしそんな上長のもとから移動した先の組織はかなり天国でした。新しい組織の上長は
「フレックス?いいよ。フリーフレックスもあるよ」
というタイプでした。フリーフレックスというのは、コアタイムを定めないフレックス制度です。
仕事の面でも、前の上長は圧政タイプで自分の気に入ったやり方以外は認めず、少しでも外れると厳しく叱られましたが(今考えると暇だったのでしょうか)、新しい上長は「仕事のやり方なんて人によって違うよ。正解はないよ」とのことで、とてものびのびと仕事ができました。
さて、肝心の出社についてですが、チームのなんとなくのルールで「9:00までに出社する時は連絡不要。9:00を過ぎる時はグループウェアで連絡」となっていました。
私も当初は9:00に間に合うように頑張って達成できていたのですが、だんだん間に合わなくなってきました。これは多分、ギリギリでも間に合った!の負の成功体験を積むことにより、準備に取り掛かる開始時間が遅くなり、ついには間に合わないようになっていくというメカニズムだと思われます。分析できても、翌日はやっぱり遅くなってしまうのがまた難しい所なんですけど。
遅れる時に連絡するのって気が重いんですよね。「ああ、昨日も遅れるって連絡したなあ」と思ったり「いつも遅れる『遅れる仲間』の連絡がない。今日遅れるのは私だけなんだろうか」と思ったり。そうしてついぐずぐずしているうちに時間が経って、9:00直前とか、なんなら数分過ぎてからやっと連絡をしたりしていました。
さらには残業が増え、どんどん夜型になって行きました。私は眠りにつくまでの腰が重い、でも一度眠りだすとずっと眠っていたい、という性質があるようです。多分、状態が変化するのが嫌なんだと思います。
そうして夜型になると朝起きられなくなります。起きたらもう8時半、とか。そうなってしまうと現実的な時間をみて「10時に出社します」とか連絡すればいいものを、負い目からつい「9時半頃に出社します」などと、かなり厳しめの時間で連絡してしまうわけです。
当然間に合わないわけで、「でも9時半頃だしな。9:40も9時半頃と言えよう」とかやっていると9:40にも間に合わず、ずるずると10時頃になってしまったりしていました。
そもそも朝起きられない、だるいということも頻繁に起こっていて、自分が単に眠いのか体調が悪いのかもよくわからず、起きられた時間に行く生活を続けていました。さすがにこれは悪かったなと自分でも反省しています。
こうなるとさすがに仕事に支障が出てきたようです。お客様先、社内問わず予め決まっている予定には必ず無遅刻で出席していましたが、特に急ぎの用がない場合はなんとなくの時間で出社していました。その際、社内のメンバーが少し聞きたいことがあるのに聞けない、などが発生していたようです。また、チームの中に数名、朝ちゃんと来てこそという考え方のメンバーがいて、そのようなメンバーのモチベーションへの影響も発生していたようです。
なんにせよ、今のようなよく分からない出勤は続けられないな、ということで上長からの指導の結果、「毎朝9:30に来ることにして、スケジューラにも登録する」ということに落ち着きました。
8:40出社は絶望的、9:00出社が厳しかった私も、9:30出社は不思議とうまくはまり、無理なく続けることができました。
しかしそこで上長がぽつりと
「しかしずっと9:30というわけにはいかないからなあ」
とつぶやきます。どうやら上長としては9:30ではなく、せめて9:00には来て欲しいようです。
それなら、と翌日からはまた9:00を目指してみたのですが、間に合わなくなってしまい、間に合わない日は負い目から連絡もできず、ずるずると遅くなってしまう日が出て来ました。
なのでまた予め9:30を出社予定にするとうまくいきます。
しかしまた9:00を目指すと失敗します。
このようなことを繰り返した結果、上長になんとかならない?と言われて、「最大限努力しているのですが、自分の力ではこれが精一杯みたいです。これ以上どうすればいいか分かりません」と答えました。偽らざる本心です。
それに対して上長が提案してくれたのが健康管理室への相談でした。
私も自分の力ではなんともならないことを感じていたため、何かの参考になれば、と軽い気持ちで了承しました。そしてそれが運の尽きだったのです。
<つづく>